パソコンのレアメタルとは? リサイクルする方法と注意点を解説!
「パソコンにはレアメタルが含まれていると耳にしたけど、どんな場所に使われているのだろう」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか? 一言でレアメタルといわれても、どんな種類がどんな場所に使われているのか、どれほど貴重な金属なのかなどよく分かりませんよね。それに、パソコンのレアメタルを有効活用する方法があったら知りたいことでしょう。
そこで今回は、パソコンのレアメタルについて詳しく解説します。
- レアメタルとは?
- パソコンにはレアメタルが含まれている
- パソコンを回収してリサイクルする業者について
- パソコンの回収を業者に依頼するときの注意点
- パソコンのレアメタルに関するよくある質問
この記事を読むことで、パソコンのレアメタルを有効活用する方法がよく分かります。まずは、記事を読んでみてください。
1.レアメタルとは?
最初に、レアメタルとはどんなものか見ていきましょう。
1-1.流通量や使用量が少ない非鉄金属の総称
レアメタルとは、再出漁・流通量共に少ない非鉄金属の総称です。レアメタルの主な種類にはリチウムやベリリウムなどがあり、レアアースと呼ばれる17種類の希土類元素もレアメタルとして扱われています。レアメタルの主な産地は、中華人民共和レアアースの国・アフリカ諸国・ロシア・南北アメリカ諸国などです。いずれの国も、情勢が安定しているとはいえず、今後のレアメタル供給に大きな影を落としています。
1-2.レアメタルの主な使用目的
レアメタルに主な使用目的には、以下のようなものがあります。
- 構造材への添加:ステンレス鋼や耐熱材など、ベースメタルに添加して合金を作ったり、強度を高めたりする
- 電子材料・磁性材料:半導体レーザー・発光ダイオード・電池類・超伝導材料などに使用
- 機能性材料:光触媒(しょくばい)・気光学媒体(ばいたい)・光学ガラス・CRTディスプレーなどに使用
レアメタルは、上記のほかにもさまざまな目的で使われており、年々需要が増すばかりです。
1-3.レアメタルの再生資源化が急務
レアメタルは、産出量や流通量が少ない割には、重要な役割を持っています。したがって、レアメタルの再生資源化が急務といえるでしょう。レアメタルは、パソコンだけでなくスマホやタブレット・そのほかの家電などにも広く使用されています。もしもレアメタルを再生資源化が進まなければ、いずれ資源が枯渇してしまい、新しく製造できなくなるでしょう。
2.パソコンにはレアメタルが含まれている
パソコンにはどんなレアメタルが含まれているか、詳しく見ていきましょう。
2-1.パソコンでレアメタルが使われているパーツ
パソコンでレアメタルが使われているのは、主に以下のようなパーツです。
- ハードディスク
- メモリ
- マザーボード
- 電源ユニット
- CPU
- モーター
- バッテリー
実際には、さまざまなパーツに使用されています。レアメタルは、パソコンを製造する際に必要不可欠なのです。
2-2.パソコンに含まれるレアメタルの種類
パソコンに含まれるレアメタルには、以下のような種類があります。
- ネオジム
- ジスプロシウム
- タンタル
- パラジウム
- コバルト
- プラチナ
- ゲルマニウム
レアメタルは、特に基盤部分に多くの種類・量が使われています。実際に1tの基盤から取り出すことができる量は、数十g程度です。しかし、地下から採掘・精製する手間やコストを考えると、はるかに効率がよいといえます。
3.パソコンを回収してリサイクルする業者について
パソコンを回収してリサイクルする業者について、詳しくご紹介します。
3-1.レアメタルを再生資源化して利益を得ている
パソコンを回収してリサイクルしている業者は、パソコンのレアメタルを回収し再生資源として売却することで利益を得ています。そのため、無料で回収しても十分に元が取れるのです。しかも、まだ使えるパソコンは買取し、中古品として転売もできます。多くの業者が、こぞって不要になったパソコンを回収しているのも自然なことでしょう。
3-2.パソコンはレアメタル以外も再資源化可能
パソコンには、レアメタル以外にもプラスチック・銅・鉄・アルミニウムなど、再生可能な資源が使われています。これらの資源も、地球資源の枯渇を防ぐために貴重な存在です。信頼できるパソコン回収業者では、レアメタル以外の資源もきちんと再資源化しているので、安心して回収を依頼できます。
4.パソコンの回収を業者に依頼するときの注意点
パソコンの回収を業者に依頼するときに注意すべきポイントを詳しく見ていきましょう。
4-1.信頼できる業者に依頼すること
パソコンの回収は、信頼できる業者に依頼することが大切です。具体的には、以下のポイントを参考にして選ぶとよいでしょう。
- パソコンの回収実績が豊富にある
- 回収後のパソコンを適切な方法で再生資源化している
- 回収費用が無料もしくはリーズナブル
- 都合のよい方法で回収してもらえる
- 状態のよいものは買取もしている
- スタッフの対応がよく顧客からの評判もよい
- 古物商など業務に必要な許可を取得済み
なお、当関東家電リサイクル問屋でも、不要になったパソコンの回収をお受けしています。まずは、お気軽にお問い合わせください。
4-2.パソコンの内部データを消去しておくこと
パソコンの回収を業者に依頼するときは、パソコンの内部データを必ず消去しておきましょう。信頼できる業者では、回収後のパソコンの内部データをきちんと消去しています。しかし、何らかの理由で万が一個人情報などが流出してしまったら、取り返しが付きません。故障などで内部データの消去が自分でできない場合は、業者に依頼して確実に内部データを消去してもらいましょう。その際、業者が確実にパソコンのデータ消去を行った証拠としてデータ消去証明書の発行を依頼しておくことをおすすめします。
4-3.中古パソコンの回収や買取には許可が必要
業務として中古パソコンの回収や買取を行うには、それぞれに必要な許可があります、たとえば、買取する場合は古物商許可が必要です。パソコンを回収する業者の中には、無許可のケースもあるので注意してください。万が一、必要な許可を取得していない業者に回収を依頼すると、不法行為に加担したと判断されることがあります。また、パソコンの内部データを流出・悪用される可能性もあるので気を付けてください。
5.パソコンのレアメタルに関するよくある質問
最後に、パソコンのレアメタルに関する質問に回答します。それぞれ役立ててください。
Q.パソコンから取り出さなくても主要産出国が産出量を増やせばよいのでは?
A.レアメタルは地中に存在する量自体が少なく、また、精製コストが割高になること、単体で取り出すのが難しいことなどにより、単純に増産できるものではありません。そのため、主要産出国であっても、世界中の需要に対応しきれていないのが現状です。
Q.20年以上前に製造された古いパソコンでもレアメタルを使っている?
A.使われています。古いパソコンも貴重な資源なので、適切な方法で最資源化することが大切です。
Q.高価なパソコンのほうが多くのレアメタルを使っている?
A.単に高価なだけでは、レアメタルを多く使っていると判断することはできません。ただし、最新型で高性能なパソコンには、レアメタルが多く使われる傾向があります。
Q.レアメタルの含有量はデスクトップパソコンとノートパソコンのどちらが多い?
A.レアメタルの含有量全体では、デスクトップパソコンのほうが一般的に多くなります。
Q.レアメタルの代替品はないの?
A.現在、世界各国でレアメタルの代替品開発に注力している最中です。日本でも、経済産業省が「希少金属代替材料開発プロジェクト」、文部科学省が「元素戦略プロジェクト」を2007年から発足させています。しかし、レアメタルの代替品が開発され、安価かつ十分に供給されるまでには、まだ時間がかかることでしょう。
まとめ
今回は、パソコンのレアメタルについて詳しく解説しました。レアメタルは産出量・流通量が少ないのにもかかわらず、需要が伸びるばかりです。一方、パソコンには複数のレアメタルが使われており、適切に再資源化することが急務といえます。不要になったパソコンの処分は、信頼できる業者に依頼すると適切に再資源化してもらえるので安心です。この記事を参考にして信頼できると判断した業者に依頼し、パソコンに含まれるレアメタルを有効活用してもらいましょう。